楽しいペン字!


楽しいペン字!
1. 今はきれいな文字イコール活字??

今年(2015年)1月に行われたペン習字研修センターの新年会で、師範のOさんとお話しているとき,「自分の書いた文字が活字に間違われたことがある」という話題になりました.
Oさんは手書きで書いた書類を提出した際,「これ活字ですか?」と言われたことが何度かあるとのことでした.
私も以前,親戚の結婚式でご祝儀袋に名前を書いた際,隣にいた従兄妹に「活字みたいだね!」と言われ,「え!!」と驚いたことがあります.正直そのときは「活字と一緒にしないでほしいな…」と思いましたが,従兄妹は褒めてくれたんだと思います.

日常生活にこれだけ活字があふれていますので,字を勉強していない人にとっては「きれいな文字イコール活字」になってしまっているのかもしれません.
何年も前に書店でペン字本をみているときに,お手本が活字になっているものをみつけ,「ペン字の本なのにお手本が活字!?」ととても驚きましたが,今ではそのような本は当たり前のようにあるので驚かなくなりました.
私の5歳の息子が幼児教室でひらがなを書き始めましたが,最初のお手本は活字になっています.

Oさんはこのような現状を変えていきたい,手書き文字は活字と違うということを山下静雨先生から学んだ文字を通して伝えていきたい,と熱心に語っていらっしゃいました.
私もOさんと全く同じ思いでいます.字がうまくなりたいと思った人が活字をお手本にするというのは少し悲しい気がします.
活字には活字の歴史があり,手書き文字の参考になる部分もありますが(実際,山下静雨先生は「書き方に迷った時は教科書体を参考にすると良い」とおっしゃっています),すべての文字が正方形に収まるように作られている活字は単調で,機械的です.

手書き文字は正方形だけでなく,丸,三角、逆三角,縦長,横長など,さまざまな外形の特徴を持っています(山下静雨先生の外形別分類法).
そしてその文字の外形の特徴をはっきり示して書くことが美しい文字へとつながります.
外形以外にも,大きめに書く文字,小さめに書く文字があったり,一筆一筆の線のそらせ具合で文字の表情が変わったり….
手書き文字は書き手の想い,工夫,人柄などが形になったものですので,世界にたった一つの自分だけの文字となります.

私自身,微力ではありますが,山下静雨先生から学んだ文字,書き方を他の方に伝えることによって活字とは違う手書きの良さ,魅力を広めていきたい…と思っております.

(2015.4)                          
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このページは山下葉雨がペン字について感じたこと,体験したことなどを書いたページです.
(個人的に感じたことですので皆様のお役に立たない場合もあるかもしれませんが,どうかご了承ください)



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